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「米寿祝い」ババからの贈り物
認知症介護【45】
2003年3月30日夫の親戚には歌の上手な人が多い。スター誕生(予選?)に出演した者がいるかと思えばカラオケを教えている人がいたり、セミプロ並みの顔ぶれが揃う。(ちなみに私の一族は、オンチ一族である)
そのうちの一人である従兄が「おふくろの子守歌」を歌い始めた。ババの為に歌ってくれているその歌は、しかし優しすぎた。包み込むような優しい調べがゆるやかに流れていく。ここで張り詰めていた心の糸が抵抗なくゆるんでしまった。涙をとめることができない。たった10日なのに目まぐるしく過ぎた。次から次へとやってくる「今、しなければならない事」の対応に追われ、気がつけばこの場で「米寿祝い」をしている。流れている時間がフッとここで止まった。歌声は「よくここまでやってきたね」という言葉にも聞こえた。
〜〜〜
心配かけたあの 叱ってくれた涙
言葉数も少なに 手を引きながら歩く
長生きしておくれよと 心で繰り返す
あぁ ユナチ母さん 本当に ありがとう〜〜〜
午後12時15分より始まった「米寿祝い」。主役のババは一番前でテーブルにしがみついていた。右手でテーブルの角をしっかり握りしめ、途中で羽織を脱ごうとしたり等少々の珍プレイはあったものの式次は順調に進行した。皆が次々ババに言葉をかけてくれ、子供達から花束をもらい、ババは祝福されていた。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、いよいよお開きの時間がせまってきた。その時思わぬハプニングが起こる。私達の心身の疲れを帳消しにするババからのプレゼントである。私達家族は前に並んだ。夫がお礼の挨拶のため、口を開いた。
「本日は皆様お忙しいところをわざわざお越し頂き、ありがとうございました・・」
ここで突然(ババ)「
80年の人生、しあわせでしたーーー!!!」
大きな声で手は万歳をしながらババが夫の話しに割り込んだ。誰もそれが予定外だとは気づかずババといっしょに万歳をした。夫は続ける。
「このおめでたい日を迎えられましたのも・・・・(省略)・・・・・」
2006年03月25日 | 認知症介護・日常_1 | トラックバック:0 | コメント:0
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