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認知症 「脳のリハビリ」
認知症介護【48】
2003年4月1日〜「浜松方式でボケは防げる 治せる」より引用
家族でとり組む脳リハビリ
脳の活性化と生活指導で小ボケを治す
大ボケまですすんでしまえば回復が困難なことは前に述べたとおりですから、小ボケ、中ボケのうちに早期に手を打つことです。小ボケの時期には、まだ本人にも病識があって、協力が得られやすい場合が多いものですが、中ボケまですすむと家族の愛情が最大のよりどころになります。配偶者、子どもたちの愛情の総和が大きいほど回復しやすいというのが私達の印象です。脳リハビリの原則は次のようなものです。
●生きがいのある積極的な生活を
家に引きこもりがちなお年寄りを、老人クラブでも公民館でも趣味の講座でもいいから、仲間がおおぜいいるところへ連れ出すこと。週に2、3回できれば毎日でもそこへ通うようになるとしめたものです。なにかひとつでも楽しめる趣味をもつことに成功すれば、意欲が出てきて人生を楽しみはじめます。ただし、趣味をどう選ぶかがもっともむずかしい問題で、もともと若いころからなんの趣味もやってこなかった人にボケが多いことからいろいろな工夫を要します。そのことについては項を改めて記載します。
●老若男女にわたる交友を
わが国では高齢者が異性に関心をもつこと自身、歳のとりがいのない恥ずべきこととする旧来の風潮があります。これはまちがった考えです。この世には男と女しかいないのです。同じ趣味をやるにも、おじいさんたちだけやおばあさんたちだけではおもしろくありません。歳をとると子どもにもどるわけですから、あの幼稚園のころ、「あの女の子はかわいいね」とか、「あの男の子の目はキレイだね」などと話し合った記憶を思い出してください。高齢者であっても異性に興味をもたなくなったら、それはあきらかにボケのはじまりと思ってください。異性へ関心を持つといっても、それは必ずしもセックスに関連したこととは限りません。もともと、いくつかの趣味を続けていれば自然に4、5人の男友だち、女友だちはできるもので、皆でいっしょにお茶でも飲みながら世間話をするなど楽しみなものです。当然ながら、服装に気を使い、お化粧も心がけるようになるでしょう。
●毎日、定期的な身体運動をさせる
散歩などはもっともよいし、ラジオ体操も達成感があって満足できるでしょう。毎日30分ないし1時間、定期的に散歩することは、それだけで意欲をよみがえらせる効果があります。私の患者さんには、万歩計で1日最低5000歩歩くことを義務づけています。それだけでもボケの進行をストップする効果が充分に期待できるようです。手足を動かすことは、そのぶん、脳の運動領域をはたらかせていることになり、脳のトレーニングにもなっているからです。
●毎日、一定の仕事を義務づける
仕事はなんでもよいでしょう。孫の子守り、鉢花の水やり、庭の手入れ、家庭菜園、家の内外の掃除、ごみ処理など、すこしだけ注意力を必要とするものがよいでしょう。ポイントは、この仕事は自分がいなければだめだ、という誇りをもたせることです。みんなのなかでの役割分担をこなしていければ自信も出てきます。逆に頭を使うことのない、決まりきったルーチンワークはかえってボケをすすませるもとになります。
●日記をつけさせる
「朝起きて顔を洗いました。そしてご飯を食べました。ご飯がすむと散歩にいきました」式の、記述するだけの日記なら、小ボケの人にもなんとか書けます。しかし、頭の体操のためには、あるできごとについての自分の感想、思い出などを書くように努力してもらうのがよいでしょう。もちろん、1日の記憶をよびさまして事実を箇条書きするだけでも、記憶力を刺激し、月日を再確認させる効果はあります。
●外出や旅行にはなるべく連れ出す
どこかの風景をテレビで鑑賞するのもいいですが、戸外へ出て実際にほんものの山や川に親しむのはもっとよいでしょう。近くの公園でも、もちろんデパートでも、かまいません。だれかがいっしょに歩きながら、いろいろな話をしてあげたり、花や木の名前を質問してあげるのも役立つでしょう。こんなときにも周囲の人の愛情が大事です。
●できれば子どもや孫たちとの同居を
老夫婦ふたりきりとか、孤老といわれる生活環境では、どうしても話題が乏しく、刺激も少なくなりがちです。1日中、ふたりぼっちだったのに考えてみればお互いひとことも言葉を交わさず、テレビばっかりみていた、ということも少なくないでしょう。大都市での住宅事情ではむずかしいでしょうが、もし可能なら、大家族での同居こそ、ボケ予防の近道です。腰は多少痛くとも、孫のおむつくらいは代えてやりたいという環境が、意欲を目覚めさせるものです。
「浜松方式でボケは防げる 治せる」金子満雄 著 講談社発行
P146〜P150より引用 1998.8.26 第14刷発行
金子クリニックのHP(http://www.mkaneko.jp/)
私はババが脳梗塞で倒れる4年前(1999年)にこの本に出逢っていた。
本を読んで、「ある程度まで進んでしまった認知症は治すことはできないが、初期であれば改善、もしくは進行を遅らせることができるんだなぁ」と思った。そのため専門的なことはわからないが、脳も早期にリハビリを開始するほうがよいと認識していたのである。
当時身内に痴呆ではないかと思う症状が出たため、書店でこの本を購入した。それから著者が勤務されている医療センターに電話をかけた。非常にありがたいことにその頃浜松医療センターでは週3日電話相談を受け付けており、そのアドバイスのおかげで進むべき道を知った経緯がある。
米寿祝も無事に済んだ脳梗塞発作後13日目から私はババが外に出て活動するための段取りを始めた。デイサービスを利用するための介護保険の申請、ババが通っていた「さくら園」への通園復帰、おかしな行動の出ているババの精神状態の確認(神経科受診)などである。
2006年04月03日 | 認知症の脳リハビリ・予防 | トラックバック:0 | コメント:0
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